リーグワンD1は全16節の半分、8節を終了。後半戦に向け、 不戦勝敗の数字を除いた「実勢スタッツ」をレビューする | ラグビージャパン365

リーグワンD1は全16節の半分、8節を終了。後半戦に向け、 不戦勝敗の数字を除いた「実勢スタッツ」をレビューする

2022/03/10

文●大友信彦


リーグワン(ディビジョンワン)が折り返しの8節まで終了した。
今季はコロナ禍により中止となる試合が続出。8節終了時点で予定されていた48試合のうち実際に開催されたのは34試合。試合実施率は71%だ。

今季のリーグ戦成立条件は50%と発表されたので、残り8節48試合のうち14試合が実施できればリーグ戦成立、その順位に基づいてプレーオフや入替戦を実施することになる。コロナの行方はまだ予断を許さないが、各チーム関係者の努力のおかげで、どうやらリーグ戦が成立する見通しは立ってきたなと感じる(もっとも、昨季のトップリーグ・ラストイヤーで「リーグ戦成立要件」とされた75%と同じハードルを設定していたなら届くかどうかはいまだ微妙だ……)。

今季は、コロナ陽性者が出たことで試合が中止になった場合、中止の原因を作った側が不戦敗となり、不戦勝の側が勝点5、不戦敗の側は勝点ゼロという配分でリーグ戦が進んでいる。この実施要項を定めたのは昨年の11-12月、まだオミクロン株が現れていないときで、第6波の感染爆発は想定していなかったのだが、リーグワンは「すでに合理性を欠いていることは認識している」と認めながら「一度決めたことなので」「途中で変更すると混乱する」とした(東海林専務理事の説明)。想定していなかった事態が発生した以上、変更するチャンスはあったと思うのだが、(少なくとも今季の)リーグワンはそうしなかったということだ。


第6節の全勝対決、ワイルドナイツvsサンゴリアスには7,106名の観衆が来場した

第6節の全勝対決、ワイルドナイツvsサンゴリアスには7,106名の観衆が来場した

ということで、リーグワンの順位表を見てみると、実際の試合の勝敗とはちょっと違った順位でチーム名が並んでいる。

リーグワンのサイトに掲載されている順位表では、コロナに伴う中止があったチームには、不戦勝のチームと不戦敗のチームにそれぞれ勝点5-0だけでなく、得点21、失点21、さらに内訳として3T3G(21点分)が算入されている。

コロナ陽性者を出さなかったのに試合の機会を失った側に何らかのアドバンテージを与えることは必要だろうが、スタッツの数字も調整されたことで、実際に行われたパフォーマンスを把握するのは難しくなっている。

そこで本誌では、実際に行われた試合のスタッツを書き出してみた。


8節を終了した時点での公式順位は
1 スピアーズ 34 (+136)
2 サンゴリアス 33 (+142)
3 ワイルドナイツ 27 (+114)
4 ヴェルブリッツ 27 (+23)
5 イーグルス 23 (+48)
6 ブレイブルーパス 20 (+39)
7 ブラックラムズ 16 (-22)
8 グリーンロケッツ 12 (-74)
9 スティーラーズ 11 (-84)
10 ブルーレヴズ 10 (-82)
11 レッドハリケーンズ 10 (-117)
12 シャイニングアークス 8 (-123)
という順で並んでいる(チーム名、勝点、得失点差)。これは不戦勝があったチームに勝点5ずつ、得点で21および不戦敗チームに失点21ずつを加算した数字だ。

不戦勝による勝点が多いチームは
15=ヴェルブリッツ、
10=スピアーズ、サンゴリアス、グリーンロケッツ、レッドハリケーンズ
5=イーグルス、ブレイブルーパス、ブラックラムズ
0=ワイルドナイツ、スティーラーズ、ブルーレヴズ、シャイニングアークス

ここから不戦勝の数字を抜いてみると順位は変動する。
本誌で集計した「実勢スタッツ」は以下のとおりだ。

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